| １： |
神戸の港を 漕ぎ出でて
須磨の浦風 そよそよと
舞子の濱や 明石がた
■砂白々と 松青し
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６： |
三田尻過ぎて 壇の浦
平家の末路を 偲びつゝ
馬關は瀬戸の 西の口
■向かふ門司の 要害地
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| ２： |
呼べば答ふる 淡路島
通う千鳥の 聲あはれ
名に高砂を 右に見て
■左遥かに 小豆島
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７： |
歸りは四國の 海の岸
三津の濱より 程もなき
人まつ山や 道後の湯
■旅の疲れを 慰めん
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| ３： |
鹽焼く煙 賑わへる
赤穂を過ぎて 玉島や
鞆の津 尾の道 糸崎港
■大島小島 數々を
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８： |
復も數多の 島嶼を
送り迎へて 燧灘
多度津に着けば 名も高き
■金刀比羅宮も 遠からず
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| ４： |
送り迎へて 行く程に
呉は海軍 根據の地
宇品も同じ 要港よ
■何時か着きけり 厳島
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９： |
さて高松の 東北
屋島は名高き 古戦場
眺めは盡きせぬ 船路かな
■波静かなる 瀬戸の海
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| ５： |
波間に立てる 大鳥居
赤に色どる 回廊の
水に寫れる 美しさ
■實に三景の 其の一つ |
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