流れ者 【E】
Deportee

詞曲
訳詞
W・ガスリー
西村 義明
年が 明ければ
少しの間でも
故郷に帰れる はずだった
久し振りに 女房も抱いて
子どもと遊べるはずだった
■さよなら女房よ
■さよなら子ども達
■さよなら おいらの
■好きだった村よ
■街じゃただの
■労務者なのさ
■どうせ名も無い流れ者

地下鉄は通ったし
ビルも建ったし
道路にゃ車が あふれてる
おいらは 土の中に埋もれて
悔し涙を 流すだけ
■さよなら女房
……ref……
大した事じゃ
ないんだろうさ
おいら一人ぐらい死んだって
大きな新聞の 片隅に
小さく書いて あっただけ
■さよなら女房
……ref……
同名異詞: 流れ者C 流れ者E



新おけら歌集(2017/07/11)民衆の歌12 / 楽譜:bunbun(2017/06)
■Deportee(ディポーティー)は季節労務者のこと。ウデイが新聞で読んだニュースを元に書いた1961年の歌。ロス・ガトス峡谷で落ちた飛行機にはカルフォルニアに出稼ぎに行ったメキシコ農民が沢山乗っていて、全員即死。彼等はインチキ雇用主にだまされ、不法入国の罪で、強制送還の途中だった。新聞には「多数のDeporteeが死亡」とだけ書いてあった。
民衆の歌12.