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正直爺さん 犬が好き
好かれた犬は 爺さんに
御恩がへしの 寶物
■あららら土から 湧いて出る |
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其臼 不思議な寶臼
搗けば寶の 湧くばかり
それも隣りの 欲張が
■搗いたら やっぱりいやなもの |
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2 |
欲張爺さん 隣りから
嫌いな犬も 寶物
ほしさにわざと 借りて來て
■掘ればなかから いやなもの
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5 |
おこって投げ込む 釜の下
臼は焼けても 其灰を
蒔けば枯れ木の 花盛り
■正直爺さん 大手柄
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3 |
腹立ちまぎれに 罪もない
犬を殺して 裏の木の
下に埋めたら 飼主は
■其木を貰って 臼にする |
6 |
眞似して撒(ふり)蒔く 其灰は
花も咲かずに 頭から
降ってかかった 天の罰(ばち)
■欲張爺さん 罰あたり |