紅葉狩(G)
重音唱歌集2/明治34年04月

作詞
作曲
中村秋香
アプト


幾重の雲霧 掻き分けつゝ
問ひ來し山路の 峡(かひ)ありけり
高嶺に麓に 見渡すかぎりは
たゞ幾千群(いくちむら)の 綾や錦
  ■帷(とばり)と掲げて 幕と引きて

見る目も眩(まばゆ)く うち飾りて
誰をか待ちけむ 龍田姫の
待ちけむ人こそ 蓋(けだし)は我がとも
いざ我が友垣 いざやいざや
  ■狩りこそ暮さめ 紅葉の蔭

紅葉を愛でゝは うち語らひ
もみぢを折りては 歌思(おもひ)
あな面白しや この日の歌垣
あな興深しや 今日の團居(まどゐ)
  ■月さへ今宵は 望(もち)の光

●同名異曲: 女學唱歌1(明治33) 重音唱歌2(明治34)

歌詞:15/11/18/midi:16/01/10/おけらの唱歌