さとうきび畑 【F】
+Pianoバージョン+

バージョン Pops ピアノ
作詞
作曲
寺島 尚彦
1: ■ざわわざわわ ざわわ
■広い砂糖きび畑は
■ざわわざわわ ざわわ
■風が通り抜けるだけ


今日も見渡す限りに
緑の波がうねる
●夏の日差しの中で

6: ざわわざわわ …ref…
知らないはずの父の手に
抱かれた夢を見た
●夏の日差しの中で

7: ざわわざわわ …ref…
父の声をさがしながら
たどる畑の道
●夏の日差しの中で
2: ざわわざわわ …ref…
昔、海の向こうから
戦がやって来た
●夏の日差しの中で

8: ざわわざわわ …ref…
このままみどりの波に
おぼれてしまいそう
●夏の日差しの中で

3: ざわわざわわ …ref…
あの日鉄の雨に打たれて
父は死んでいった
●夏の日差しの中で

9: ざわわざわわ …ref…
今日も見渡す限りに
緑の波がうねる
●夏の日差しの中で

4: ざわわざわわ …ref…
そして私の生まれた日に
戦の終わりが来た
●夏の日差しの中で

10:







11:
■ざわわざわわ ざわわ
■忘れられない悲しみが
■ざわわざわわ ざわわ
■波のように押し寄せる

風よかなしみの歌を
海に返してほしい
●夏の日差しの中で

ざわわざわわ ざわわ
風に涙は かわいても
ざわわざわわ ざわわ
この悲しみは 消えない
5: ざわわざわわ …ref…
風の音にとぎれて消える
母の子守りのうた
●夏の日差しの中で





新おけら歌集(02/02/22) / リクエスト(ひめこ03/06)
コロポcheck(03/07/21) / 楽譜:ビーさん(2004/09)

■1967年春、沖縄の日本復帰前に発表。沖縄戦の激戦の跡をおおうさとうきび畑に出会った作者は、創作の衝動にかられたものの「あの風の音は、さわさわでは綺麗すぎるし、ざわざわでは騒然としている。」と、「ざわわ」の音を得るまで2年余りを費やしたと言われている。
■ 2004年3月23日に亡くなった作曲家・寺島尚彦さん(享年73歳)が、沖縄返還前の1967年春に発表。約9分の間にキーワードの「ざわわ」は72回も登場します。
 寺島さんは64年6月、沖縄本島を初めて訪ね、摩文仁の丘に繋がる沖縄戦の跡を覆い尽くすさとうきび畑に出会いました。「背より高いさとうきびが、一斉に風を孕んで私を包み込んでしまう音に、思わず足が竦んだ」と、戦争体験者であり、親族を空襲で失った寺島さんには、さとうきび畑の下に眠る人々の怒号や鳴咽が、聞こえてくるようでした。真夏に灼熱の太陽を忘れさせる一瞬。
 創作を始めたものの「あの風の音は”さわさわ”では縞麗すぎるし、”ざわざわ”では騒然としていると」”ざわわ”の音を得るのに2年余を費やしました。
 長い演奏時間は「戦争を知らない人の心の奥深くに悲惨さを伝えるのに必要とした」といいます。
うたごえ愛唱歌(うた新/04/04/12)