夢(Gm)
中等音楽教科書3(北村)/明治41年

作詞
作曲
作者不詳


(おとな)う聲に 出でゝ見れば
昔の友の 影こそ見ゆれ
うれしと呼べば 忽ち消えぬ
さては今見しは 迷ひの夢か
  ■むかしの面わ そのまゝにて
  ■聲こそなけれ 亡きわが友

一度逝きて 永久(とこしなへ)
この世あの世と 世を隔(へだ)つれば
夢より外(ほか)に 逢はんすべも
なつかしの友よ 親しのともよ
  ■はかなき夢を いのちにして
  ■さてこそは我を 尋ね來つれ

今見し夢の 跡戀しく
ひとりし思ふ そゞろ心
行方や那處(いづこ) 遣る瀬もなく
たち出でゝ見れば 風Kくして
  ■そよげる森に おりしもあれ
  ■落ち來る星の 影はあをし

●同名異曲: 重音唱歌1(明治33) 中等音楽3(明治41)
新訂尋常4(昭和08) 高等新唱2(昭和12)

歌詞:11/09/01/midi:11/09/15/おけらの唱歌