漂流の船(G)
中等教育唱歌集(明治40)

作詞
作曲
小松玉巌
ホラティウス


泊りはいづこか 際涯(はて)さへ知らず
ゆくては白波 五百重(いほへ)の波や
故郷(ふるさと)たち出(い)で 幾日(いくか)を海の上(へ)
  ■鳥さへ見ざるよ われらが船は
●原曲=樅の木
出でしは麗(うらら)の 花咲く春日(はるび)
わけしは薄絹(うすもの) 霞の帷幔(とばり)
明かすしつ暮らしつ 幾日を海の上
  ■季節(とき)さへわかたぬ われらが船よ

今宵は海原 静(しずか)に暮れて
月さへ清たの み空のさまや
明けなば怒濤(おほなみ) また靄(もや)わけつつ
  ■いづこをとめゆく われらが船よ

●異名同曲: 小蟲(明治25) 愛らしき鼠(明治25)
常磐木(明治37) 漂流の船(明治40)

歌詞:09/02/21/midi:09/04/10