千代田の宮(C)
中等唱歌/明治42年5月

作詞
作曲
阪 正臣
上 真行


かけまくも かしこき君の
大宮(おほみや)所(どころ) 千代田とおへる
めでたき名にも 栄(さかえ)ぞしるき
前うしろ 静かなる水 緑にたたへ
めぐりには 年へたる松 しげりて
たちそびゆ 九重(ここのへ)
  ■つらなりわたる 二重(ふたへ)のみ橋
  ■あふぐなり まゐりまかづる
  ■もものつかさは
●同名異曲: 新編教育7(明治39) 中等唱歌(明治42) 女学唱歌2(明治43)
はるばると 東にひろき
松原しばふ なかなる道に
しきたる真砂(まさご) ちりだに見えず
わが君(きみ)の 美しきこと おもほす民(たみ)
(なりはひ)の 暇(いとま)あるとき 都(みやこ)
いできたり 袖(そで)つらね
  ■裳(もすそ)をひきて ここにぞ集(つど)
  ■みよそひを 胸に描きて
  ■をがむためにと

この宮居(みやい) 美空(みそら)をつかず
光らず照らず わが君いたく
おごりをにくみ かざりをとどめ 国民(くにたみ)
わづらはさじと つくらせましし
み心ぞ こがねより照(て)り 玉(たま)より
なほ光る み恵(めぐ)みに
  ■そひたる御稜威(みいつ) 雲居をつきて
  ■異国(とつくに)の 果(はて)の果まで
  ■仰(あふ)ぎ尊とむ

九重の おくにはたけの
御園(みそのふ)広く 真澄(ますみ)の鏡
かけたるごとく み心あかき 照る月の
秋のみ山を 最中(もなか)になして
うらわかく さかえおひたち ひろがり
満ちたまふ み民(たみ)われ
  ■いかなる幸ぞ この世にあへる
  ■ああうれし われを見よ
  ■み民われらよ


歌詞:08/03/13:midi:10/01/11-16/02/22/おけらの唱歌