日本海軍(C)
新撰國民唱歌5/明治34年

作歌
作曲
大和田建樹
小山作之助

1: 扶桑の空に聳え立つ
富士の高嶺の朝日かげ
かゞやく吉野の桜花
■かをる誉の高雄(やま)

8: 遠近(おちこち)人も仰ぐらん
三笠の山にさし登る
月こそ照らせ武蔵野の
吾妻の奥の果までも

2: 栄ゆる影も常盤なる
松の操の松島
世界にひびく我が国の
■武威高砂の浦の波

9: その大島の海までも
変らぬ御代の御光りを
初瀬・龍田の紅葉ばに
■見せて染めなす秋の色

3: 寄せなば寄せよ鉄石の
砦はかたき天城
楯を枕に敷島
大和心の明石がた

10: 笠置の麓行く川の
和泉と共にいさぎよき
日本男児の赤心(まごころ)
磐手の躑躅(つゝじ)橋立

4: 須磨厳島あとに見て
国に命を筑紫路や
雲に秀づる高千穂
■嶺より高き大君の

11: 千歳の松かいにしへの
宮古鎮むる比叡(やま)
山風荒く吹き捲きて
■荒れ立つ雲の出雲

5: 御稜威溢るる秋津
引きはかへらぬ武士の
心の弓の八島がた
八雲・八重山千代かけて
12: わが帝国の海門に
ひそめる数万の天竜
み空に翔らん雄々しさよ
■千里に翔らんをゝしさよ

6: まもる千代田の宮柱
立つる功は千早ぶる
神のめぐみの筑波
■動かぬ御代を世に示す

13: 守れや鎮遠済遠
万国一系の帝国を
まもれや平遠・操江
■皇統無窮の神国を

7: 金剛磐城・摩耶・愛宕
赤城・葛城・鳥海
浪速あれども信濃なる
浅間の嶽に立つけぶり
太字は艦名

●同名異曲: 國民唱歌5(明治34) 唱歌教科書(明治35)

歌詞:2017/01/12/midi:2017/01/22/おけらの唱歌