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月はかくれて 海くらき
二月四日の 夜の空
やみをしるべに 探り入る
■我軍九隻の 水雷艇
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4 |
たちまち下る 號令の
もとに射(い)いだす 水雷は
天地も震う 心地して
■目ざす旗艦に 中(あた)りたり
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2 |
目ざす敵艦 しづめずば
生きて歸らじ 退かじ
手足は弾に くだくとも
■指は氷に ちぎるとも
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5 |
見よ定遠は 沈みたり
見よ定遠は 沈みたり
音にひゞきし 威海衛
■はや我ものぞ 我が土地ぞ
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3 |
おぼろながらも 星影に
見ゆるは確かに 定遠號
いで一うちと 躍り立つ
■将士の心ぞ 勇ましき |
6 |
あゝ わが水雷艇隊よ
汝のほまれは 我軍の
光と共に かゞやかん
■かゝる愉快は またやある |