鈴【Cm】

作詞
作曲
訳詞
マカーロフ
グリーリョフ
島村 喬
1: 白いほこリ舞い立つ
涯てしなき路に
■きこえるは鈴の音と
■御者のつぶやきのみ

3: 想い出は暗き夜に
われを引き戻す
■ある乙女を残して
■村を去り行きし夜

2: 忘れ去りし村を
訪ね来てみれば
■乾き果てた胸に
■若き頃の 我が
■思い出が燃え立つ
4: 忘れかねて村を
訪ねきてみれば
乾き果てた瞼に
■とめどもなく涙が
■湧きくる 湧きくる
●異名同曲: 鐘の音 鈴(すず) 鈴の音

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新おけら歌集(10/10/10-12/25)ロシアの詩 / 楽譜:ビーさん(10/12)
■鐘(カロコーリチキ)
 マカーロフの作詩、作曲はグリーリョフである。この優れたリードはすでに日本に紹介済みだが、私が「ロシヤ新歌曲集」を編む際に、2・3のロシヤ歌曲集や、ソヴェート歌曲集をみて、この曲の紹介に沢山の誤りのあるのを発見した。レコードから採譜したのであるとすれば無理もない。
 原曲は「ハ短調」。残念ながら私はこの曲について殆んどなにも知らない。私がこの曲のピアノ伴奏付の譜を手にいれたのは1954年の初冬で、場所はハバロフスクである。その譜は非常に古いもので印刷は戦前の、しかも遥か以前のものであったように記憶する。にもかかわらず私が「ロシヤ新歌曲集」にこれを加えたのは、従来から紹介されている「鐘」にあまり沢山の誤りを発見したからだ。芸術的作品として見事なものであるし、私はここでつまらぬことを書くのをさし控える。
1960/01/28 百瀬三郎【島村喬】