曾我兄弟(G)
尋常小學唱歌(第四學年)/大正元年

作詞
作曲
作者不詳


富士の裾野の 夜はふけて
(うたげ)のどよみ 静まりぬ
屋形(やかた)屋形の 灯(ひ)は消えて
  ■あやめも分かぬ 五月(さつき)やみ
尋常小学(大正01) 新訂尋常(昭和08)
「来れ時致(ときむね) 今宵こそ
十八年の 恨みをば」
「いでや兄上 今宵こそ
  ■ただ一撃(ひとうち)に 敵(かたき)をば」

共に松明(たいまつ) 振りかざし
目ざす屋形に 討ち入れば
かたき工藤(くどう)は 酔い臥(ふ)して
  ■前後も知らぬ 高鼾(たかいびき)

「起きよ 祐経(すけつね) 父の仇(あだ) 
十郎五郎 見参」と
枕を蹴って おどろかし
  ■起きんとするを はたと斬る

仇は報いぬ 今はとて
 「出合え出合え」と 呼ばわれば
折しも小雨 降りいでて
  ■空にも名のる ほととぎす

●同名異曲: 新訂教育4(明治39) 尋常小4(大正01)
大正少年4(大正08

歌詞:08/01/18/midi:08/06/15-12/12/16/おけらの唱歌