漁船(りょうせん)/(D)
尋常小學唱歌(第四學年)/大正元年

作詞
作曲
作者不詳
えんやらえんやら 艪()拍子(びょうし)そろえて
朝日の港を 漕ぎ出す漁船(りょうせん)
見よ見よ あの雲 今日こそ大漁
 ■それ漕げ それ漕げ おも舵(かじ)とり舵
●おも舵:右舵/とり舵:左舵。
尋常小4年(大正01) 新訂尋常4年(昭08)
4年生音楽(昭22)
ゆらりやゆらりと 浪間に揺られて
磯には網船 沖には釣舟
見よ見よ あれ見よ かかるわ 捕れるわ
 ■網にも糸にも 魚のかずかず

えんやらえんやら 獲物に勇んで
入日の沖をば 急いで漕ぐ船
見よ見よ 浜辺に 妻子(つまこ)が迎える
 ■それ漕げ 漕げよや 艪拍子早めて

●同名異曲: 少年唱歌8(明治38) 新編教育8(明治39) 尋常小学4(大正01)
高等小学(昭和05)


歌詞:08/01/18/midi:08/06/15-12/12/16/楽譜:bunbun(2016/04/16)おけらの唱歌
■4+4の8を重ねた「八八調」という珍しい調子の歌詞。明治の頃は理想の詩型を求めて、八八調だの八六調だの、いろいろな型の詩をつくってみた。これはそれの一例である。