浦の夕立(D)
中等音楽教科書2(北村)/明治41年

作詞
作曲
作者不詳


風によろぼひ立つ 濱の青芒(あをすすき)
(なび)く葉末のうへ 沖の雲Kし
島囘(しまわ)漕ぐ釣船 ひだりまたみぎに
急ぐみ空の外 いなづま白し
のゝしるや 海士(あま)の聲
磯を打つ 波のひゞき
  ■一時(いっとき)に みだれみだし
  ■襲ひ來る ゆふだち

降るやひぢ笠雨 今は晴れゆきて
山になごりの雲 遠くたゞ白し
磯の江に繋(つな)げる 小蒸気の汽笛
鳴りて出船を告げ 煙を吐けり
氷屋の 軒の旗
海風に ひらりひらり
  ■吹かれては涼しく 浦里の夕暮


歌詞:11/05/30/midi:11/08/22/おけらの唱歌

■説示と設問■
●設問 一 當曲中に於ける三連音符を指摘せよ。
●説示 一 三個の音符を一拍間に平等の歴時に分ちて奏唱すべきものを三連音符と云ふ。
二 三連音符は通常弧線を以て三個の音符を連結し、3の字を附記して表示せらる。