母の思ひ(D)
小学唱歌6(明26年)

作詞
作曲
山田美妙
作者不詳


出づれば送りて 影をながめ
歸れば門邊に 立ちて迎ふ
盡きせぬ情けを そゝぐ笑顔
  ■あだには得ならじ 母の思ひ
  ■あだには得ならじ 母の思ひ

頬すふ口にも こもる情け
打つ手の下にも 餘る情け
肌にて温(ぬく)むる 夜半の臥戸
  ■あだには得ならじ 母の思ひ
  ■あだには得ならじ 母の思ひ

優しき涙の 露に濡れて
幼き初花 園に匂ふ
我身を忘れて 子をし思ふ
  ■あだには得ならじ 母の思ひ
  ■あだには得ならじ 母の思ひ

●同名異曲: 小学唱歌集3(明治17) 小学唱歌6(明治26)
唱歌教科書1(明治35)

歌詞:11/01/17/midi:11/02/08/おけらの唱歌
■歌詞と楽譜
 歌詞では、各節の繰り返しは「あだには得ならじ 母の思ひ」であるが、楽譜では変えてある。 
・第2節: 母の思ひ→母の恵 / ・第3節: 母の思ひ→母の情け