恩知る犬(Bb)
尋常小学3(明治38)

作詞
作曲
大和田建樹
田村 虎蔵

むかし一つの 愛犬を
かひたる人の ありけるが
ある夜もこれを ひきつれて
■二人いで行く 闇の道

あと追いかけて 死したりと
思ひし犬は 歸りしが
見れば主人の 落としける
■財布を くわへたり

いかがはしけん たちまちに
犬は主人に 吠えくるひ
噛み附くべき さまなれば
■打でど叱れど 止まばこそ

さては このこと 知らさんと
うたるるまでも 吠えけるか
吠えて 撃たれて 倒れても
■主人の恩を 忘れずに

はては 主人も 狂犬と
思いさだめて 無惨にも
ピストルはなちて 撃ち倒し
■やうやく 家にかえり來ぬ


歌詞:12/08/13/名曲2/midi:12/08/13