樺太(G)
中等唱歌/明治42年5月

作詞
作曲
福井 久藏
益山 鎌吾


うしほも速き 千島がた すさぶ嵐の 絶へずして
さくらぎ植ゑし 島山(しまやま)
  よもぎがそまと あれにけり
  さかひを譲(ゆず)らば 国威(こくい)は落ちん
つるぎに血ぬらば 民草(たみぐさ)やまん
かたみにかふる 誓(ちかひ)にて
  ■波風しばし なごみけり

黒雲(くろくも)とざす 北の海 荒るるや潮路(しほじ)
かきわけて みいくさ船の 寄せつれば
  あだ波消えて 跡(あと)もなし
  ま近の山のへ 月かげ清く
ちとせのうらなみ いくはるかへり
さかゆく御世(みよ)の み光は
  ■のざはの民も 仰(あふ)ぐなり

あされどたえぬ 海の幸(さち) とれど尽(つ)きせぬ
くがの富(とみ) をさめて国を 開かずば
  北のかためを いかにせん
  あざらし遊べる をじまの磯(いそ)
となかい群(むれ)ゐる 荒ののすゑも
(あさひ)のみ旗 おし立てて
  ■わが日(ひ)の本(もと)と 守るべし


歌詞:08/03/13:midi:10/01/05-16/02/22/おけらの唱歌