天長節(G)
中等唱歌集/明治22年12月

作詞
作曲
伊沢 修二
高崎 正風 


天津日影(あまつひかげ)は かはらねど
世のうき雲の ゆきかひに
  晴れみくもりみ 定(さだ)まらで
  七ももとせに なりぬるを
いまはとおこる 時津風(ときつかぜ)
よものむら雲 吹払(ふきはら)
  豊栄(とよさか)のぼる 御(み)光を
  仰(あほ)ぐみよこそ 楽しけれ
  ■君(きみ)は千代(ちよ)ませ 八千代(やちよ)ませ
  ■君はちよませ 八千代ませ
●即位した天皇の誕生日が「天長節」。
中等唱歌集(明治22) 小学唱歌1(明治25)
やまとにしきの うるはしき
色もいよいよ 匂(にほ)ふべく
  やまとだましひ たぐひなき
  光ますます そひぬべく
ひらき給(たま)へる もろもろの
学びの道も なすわざも
  ならびすすみて 月に日に
  さかゆく御代(みよ)こそ 楽しけれ
  ■君は千代ませ 八千代ませ……ref……

よろづの国も へだてじと
みなとのとざし ひらきたる
  八洲(やしま)の海の 限りなく
  広きみ心 したひつつ
大船(おほぶね)小舟(をぶね)
くにつもの つみてはこべば としどしに
  民の煙(けぶり)も 立ちそひて
  にぎはふ御世(みよ)こそ たのしけれ
  ■君は千代ませ 八千代ませ……ref……

(めぐみ)の露(つゆ)の かからずば
民草(たみぐさ)いかで さかゆべき
  此(この)大御世(おほみよ)に うまれずば
  このさちいかで 得(え)らるべき
(たま)の台(うてな)も 柴(しば)の戸(と)
わが大君(おほきみ)の 万代(よろづよ)
  祝(いは)ふさかづき とりどりに
  うたふけふこそ たのしけれ
  ■君は千代ませ 八千代ませ……ref……

●同名異曲: 明治唱歌1(明治21) 中等唱歌集(明治22)
小学唱歌1(明治25) 祝祭日唱歌(明治26)
大正幼年3(大正04)

歌詞:08/03/16/midi:09/05/22/おけらの唱歌