寄宿舎の古釣瓶(F)
中学唱歌/明治34年

作詞
作曲
小池 友七
小山作之助


縄こそ朽ちたれ この古つるべ
桶こそいためれ この古つるべ
  学期試験の 準備につとめし
  幾千(いくち)の学生が 脳充血を
  冷して癒(いや)さむ氷となりぬ

彼等が事業(わざ)を 助けん為に
  雨の日雪の日 つるべのなはの
  休まる時なく 汲まれしつるべ
  屋根もる月こそ 昔を知らめ
●読み方:古釣瓶=「ふるつるべ」です。
(たが)こそはねたれ この古つるべ
苔こそむしたれ この古つるべ
  運動会の競技に きほ(気負)ひし
  幾その侠児(チャンピオン)が 背中の汗を
  洗ひて落さん浴湯(あみゆ)となりぬ

彼等が元気を 回(かへ)さん為に
  夏の日冬の日 轆轤(ろくろ)の音の
  絶えにしひまなく 汲まれしつるべ
  軒ふく風こそ 昔を知らめ


歌詞:08/03/16/midi:09/12/18