チェレムシナ【Cm】

詞曲
訳詞
ウクライナ民謡
関  鑑子
1: 森に響くカッコー
つばめ巣づくりに飛び交う
羊の群れ追う牧童
うぐいす ささ鳴きはるか
■花盛りはチェレムシナ
■競うはあでなカリーナ
■娘は待つ 静かな庭
■ただひとり

3: 日は沈みかなた地平線
牧場に歌う牧童
行くよ 君の所へ
小屋に羊追ってから…
■花盛りはチェレムシナ
■競うはあでなカリーナ
■娘は待つ 静かな庭
■ただひとり

2: 木陰を歩む乙女
高い山並み見とれ
白樺の露払い
カリーナ髪に飾る
■花盛りはチェレムシナ
■競うはあでなカリーナ
■娘は待つ 静かな庭
■ただひとり
4: 夕闇せまり羊は
川辺冷たい水飲み
庭には娘と牧童
楽し語らい春の宵
■花盛りはチェレムシナ
■競うはあでなカリーナ
■娘は待つ 静かな庭
■ただひとり
同じ花: チェレムシナ チェリョームハ



新おけら歌集(06/07/11)Req:流れさん / 楽譜:bunbun(2014/07)
チェレムシナとカリーナ考
■チェレムシナ■
 よく分からないので、ウクライナときたら「ナターシャ・グジー」だべと、グジーさん宛(見ないだろうけど)にメールでお尋ねをしたら、オフィスジルカの管理人さんから丁寧なお返事が帰ってきました。ウクライナまで飛んでいったら、図版がありまして、それでもって疑問は氷解ということになりました。ウクライナの文字って、やっぱロシアの文字に似てますね。全く読めなかったけど……。

 やっぱり花でした。日本では「ウワミズザクラ」と言います。大胡敏夫氏のウクライナ歌集では、「ミザクラ」と訳されているそうですが、ミザクラはサクランボのです。サクラの花であり、実がなることは同じですが、ご覧のようにサクランボとは全く違います。
 オラホでは山野のどこにでも生えている木で、サクランボと同じ頃に実が熟す。梅雨か梅雨明け頃。食べたことはないが、大変綺麗で美味しそうに見える。今度ジャムでも作ってみようかな………。

■カリーナ■
 かの有名な曲「カリンカ」との中のカリンカと同じもので、カリンカは「めんこちゃんの花」という意味。つまりカリーナの愛称。ナナカマドは「リャビーナ」というのだそうで、これも「リャビンカ」という愛称がある。でも、この花はいろんな曲に出てきますね、「丸顔の娘」にも出てきてました。

 で、カリーナとはどんな花か??? 山のあちこちにあるカンボク(肝木)とほとんど同じで、花は「ガクアジサイ」とよく似ています。庭に植えられる「オオデマリ」は改良園芸種。お仲間にオラホ(深浦)で「ジョミ」と呼ばれる「ガマズミ」があり、こいつもカンボクによく似た感じの花である。
 カンボクの実は苦いのか、鳥はあまり食わない。ジョミの実はオラが子供の頃、よく取って食べた。美味しいものではないが、渋みと酸味がある。カンボクの実はは透き通るような深紅で柔らかい。ジョミも濃い赤で、細かい毛が生えていて少々堅い。
 そうそう、ロシアでは2回花どきがあるんだって、6月と9月とか………。オラホでは春に花、秋に実です。