しずむ夕日が赤いのは【Bbm】
−組曲「いのちの九条」−

作詞
作曲
門倉さとし
長森かおる
しずむ夕日が 赤いのは
この土と同じ
地球の どこかの上で
痩せた子供が泣きはらした
涙がこぼれて 染みるのか
■すがりつく 親もないまま

しずむ夕日が 赤いのは
この花と同じ
地球の どこかの花が
帰らぬ恋人を 待ち続けて
噴き出る思いが咲いたのか
■その人の 名を呼び続け

しずむ夕日が 赤いのは
この空と同じ
地球の どこかの空で
死んだ兵士が書き残した
手紙が風に 燃えるのか
■あて名さえ 灰になっても
しずむ夕日が 赤いのは
この風と同じ
地球の どこかの風が
傷ついたのどで叫び続ける
言葉もなくして うめくのか
■あかい血は今日も流れて



新おけら歌集(06/02/23)季刊日うた129 /楽譜:bunbun(2018/03)

組曲「いのちの九条」について
■門倉さとしさんが、詩に込められた平和へのあふれる思いに心動かされ、作曲することができました。
 一編ごとの作品のエネルギーに向き合い、共感する中で白分の言葉【メロディ】が生まれます。組曲「いのちの九条」はストレートに戦争反対と叫ぶのではなく、大切なことを失いかけて気付かされる『はじめて』、知らずに流されかけている自分にハッとする『めいれい』、日常のあたりまえの風景が突然、奪われてしまうことへの憂いを歌う『窓』、この地球のどこかで今日も、傷つき、苦しんでいる人がいることの痛み、『しずむ夕日が赤いのは』、はたして自分は何に向きあっているのか、と問う『今』、そして、未来への希望へと繋がれる『いのちのルール』…の全六曲から構成されています。
 今回、その中から「しずむ夕日が赤いのは」と「いのちのルール」の2曲を紹介させて頂きますことは大きな喜びと感謝です。平和や人権が、益々、脅かされる昨今ですが、平和を生みだす者の小さな一歩として、多くの方に歌って頂くことができましたら、大変幸です。
季刊日本のうたごえ129号・2005/07 長森かおる′