赤蜻蛉(とんぼ) 【Eb】

作詞
作曲
三木 露風
山田 耕筰
1: 夕焼小焼の、赤とんぼ
■お(背負)われて見たのは
■いつの日か

3: 十五で姐ねえやは、嫁に行き
■お里のたよりも
■絶えはてた

2: 山の畑の、桑くわの実を
■小篭(こかご)に摘んだは
■まぼろしか
4: 夕焼小焼の、赤とんぼ
■とまっているよ
■竿(さお)の先

同詞同曲: ピアノ曲 クラリネット曲


新おけら歌集(2003/06/22) / 楽譜:ビーさん(2004/09-2015/07)

■白露時代を築いた詩人の代表作。白秋の詩風が明るいのに対し、露風は内面的である。その詩に「日本音階」が効果的に使われている名曲。

■♪から夕焼け小焼けの赤とんぼ…。兵庫県たつの市生まれの詩人・三木露風(1889-1964)が1921年に発表し、1927年に山田耕筰(1886-1965)が作曲。今も歌い継がれる数々の作品を残した赤い鳥童謡運動の1曲。
 7歳で母と離別した露風は、文学講師として赴任した函館付近の修道院で目にした赤トンボに、子守娘の背中越しに見た幼時を思い出したという。13歳頃の俳句「赤蜻蛉 とまっているよ 竿の先」をそのまま書き込んでいる。
 1956年の米軍基地拡張を断念させた砂川闘争で「土地に杭は打たれても心に杭は打たれない」の合言葉で座り込んだ人々に唱和されたのが、この歌だった。
うた新「歌の小箱」129(**/**/**)