喇叭の響(G)
検定小学唱歌4(昭和4)

作詞
作曲
加藤 義清
荻野理喜治

渡るにやすき 安城(あんじょう)
名は徒(いたづら)の ものなるか
敵の打ち出す 弾丸に
■浪は怒りて 水さわぎ
打絶えたりし その時は
弾丸 のんどを貫けり
かすかになりし その時は
■熱血氣管に あふれけり
●別名:安城の渡
湧き立ちかへる くれなゐの
血汐の外(ほか)に 道もなく
先鋒たりし 我軍の
■苦戦のほどぞ 知られける

弾丸 のんどを貫けど
熱血 氣管にあふれるど
喇叭は はなたず握りつめ
■左手(ゆんで)に杖つく 村田銃

この時 ひとりの喇叭手は
とり佩(は)く太刀の 束の間も
進めすゝめと 吹きしきる
■進軍喇叭の すさまじさ

たまと その身はくだけても
霊魂 天地をかけめぐり
なを敵軍を やぶるやむ
■あないさましの 喇叭手よ

その音(ね) 忽ち打ち絶えて
再び かすかに聞こえたり
うち絶えたりしは 何故(なにゆえ)
■かすかなりしは 何故ぞ
雲山萬里 かけへだつ
四千(しせん)餘萬の 同胞も
君が喇叭の ひびきにぞ
■進むは今と 勇むなる


歌詞09/02/03/midi:09/12/12