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むかし丹波の 大江山
鬼どもおおく 籠(こも)りいて
都に出ては 人を食い
■かねや宝を 盗みゆく
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4: |
大江の山に 来てみれば
酒顛童子が 頭(かしら)にて
青鬼赤鬼 集って
■舞えよ歌えの 大さわぎ
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2: |
源氏の大将 頼光(らいこう)は
ときの帝(みかど)の みことのり
お受け申して 鬼退治(たいじ)
■勢いよくも 出掛けたり
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5: |
かねて用意の 毒の酒
勧(すす)めて鬼を よいつぶし
笈(おい)のなかより 取り出だす
■鎧かぶとに 身をかため
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3: |
家来は名高き 四天王
山伏すがたに 身をやつし
険(けわ)しき山や 深き谷
■道なき道を 切り開き |
6: |
驚きまどう 鬼どもを
ひとり残らず 斬りころし
酒顛童子の 首をとり
■めでたく都に 帰りけり |