探梅(E)
重音唱歌集2/明治34年04月

作詞
作曲
渡辺文雄
作者未詳


氷もいまは あとなくきえ
ふちには魚(うを)の をどるも見ゆ
鳶とぶそらを うちあふげば
  ■はるの緑ぞ 満ちわたれる

古巣をいでゝ 啼くうぐひす
小松のかげに ともを呼(よば)
わかくさ萌ゆる 野邊に來れば
  ■梅のかをりぞ ほのかにたつ

枝折戸(しおりど)たてゝ やさしき家
はな咲く宿は こゝと知らる
霞をもるゝ 春のかぜは
  ■蝶の羽袖に たはむれ居る

夕月しろく 木(こ)の間に見え
牛追う子らも かへり行く
野邊守(も)る老翁(をぢ)は われを呼びて
  ■花のさかりに 復(まだ)といひぬ


歌詞:15/11/18/midi:16/01/10/おけらの唱歌