四条畷(Am)
新編教育唱歌集5(明治29)

作詞
作曲
大和田建樹
小山作之助

吉野を出でて うち向こう
飯盛山の 松風に
なびくは 雲か白旗か
  ■響くは 敵の鬨の声

   なおも屈せず 追うてゆく
されど見方は 小勢なり
新手の敵は 遠巻きに         
  ■雨のごとくに 矢を注ぐ

あな物々し 八万騎
大将師直 いずくにか
かれの首を取らずんば
  ■ふたたび 生きて帰るまじ

今はやみなん この野辺に
捨つる命は 君のため
なき数に入る 名をとめて
  ■いでや誉を 世に残せ

決死の勇に 当りかね
もろくも敵は 崩れたち
一陣二陣 陥りて
  ■本陣危うく 見えにけり

枕ならべて もろともに
一族郎党 ことごとく
消えし草葉の 露の玉
  ■光は千代を てらすなり

目ざすかたきの 師直と
思いて討ちし その首は
敵のはかれる いつわりか
  ■欺かれしぞ 口惜しき
今も雲居に 声するは
四条畷の ほととぎす
若木の楠の かぐわしき
  ■ほまれや人に 語るらん


歌詞:08/03/21/midi:09/02/04