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森にたなびく うす霞
間をぬひて、うごめくは
紛れもあらぬ 敵兵ぞ
戦闘今に はじまらん
手なみ見するは この時ぞ
■おくれは取らじ、いざ進め
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4 |
雙眼鏡を 手にとりて
立てる身方の 司令官
時は到ると さしまねく
傳令命(めい)を かしこみて
飛鳥のごとく 駆けてゆく
■馬上の様の いさましや
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2 |
撃ての號令 よしさらば
一齊射撃 こゝちよや
頭(かしら)かすめて 鳴りすぐる
丸(たま)の音 はや耳なれぬ
聞くもたのもし 勇み立ち
■いなゝきかはす 駒の聲
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5 |
進撃喇叭 鳴りわたる
すはや 待ちたる突撃ぞ
銃劔構えて 押しよする
勇敢無雙の わが歩兵
敵はいかでか 支(さゝ)ふべき
■あれ見よ 身方の聯隊旗 |
3 |
小山の上に 砲列を
身方は布(し)きて 火の雨を
敵陣めがけて あびせたり
響は天地を うごかして
ぱっと立ちたる 砂けむり
■はれたるあとは 敵もなし
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