雨(F)
唱歌教科書2(明治35)

作詞
作曲
作者不詳

小兒

いづこを出でて いづこに至る
  ■あしぶみはやく 窓うつ雨

雲よりいでて 草葉にやどる
  ■せはしや我は 昨日も今日も

小兒 いざいざ共に 我が身も行かん
  ■野山の花に 宿るはうれし

いないな我ぞ おん身とならん
  ■ピアノを弾きて 遊ぶは樂し

小兒 あめあめさらば どんどと降れや
  ■我等が歌と 合わせてやらん

●同名異曲: 幼稚園唱歌(明治25) 言文一致唱歌(明治36) 唱歌教科書(明治35)
尋常小学2(明治44) 新尋常小学1(昭和06) 小学新唱2(昭和07)
絵本唱歌2(昭和11)

歌詞:11/05/24/midi:12/01/23/おけらの唱歌
■演奏注意■
●此の曲第一段及第二段は八分の四拍子にして第三段及び第四段は四分の四拍子なり、音符の価値に注意すべし。
●第二段の末節より第三段に移る時及び第四段より第一段に反る際、ややその速度を緩むる意なるべし。
●DCは此の所よりセーニョ標ある所へ反へす可きを示し、Fine.フェルマータ標は最後に此の所にて終わるべきを示せり。
●rit.はリタルダンドの略字にして、速度を漸次緩むべきを示す。
●此の歌曲は問答體のものなれば、生徒を二組に分ち、甲を小兒、乙を雨として交互に唱歌せしむれば大に興味あるべし。(但し當初は組を分つ事なく全生徒同時に之をを受け、其熟するを待て組を分つを可とす)
●歌詞「ピアノを弾きて」は「オルガン弾きて」とするも可也。