月下懐郷(D)
中等唱歌/明治42年5月

作詞
作曲
下村 莢
ドイツ民謡


(て)らすか月影(つきかげ) 三国一の
(て)らすか月影(つきかげ) 三国一の
富士より 落ち来る 清水のながれ
 ■清水に米(よね)とぐ わがふるさとを
●原曲は、ドイツ民謡の「月に寄す」という曲。
恋しやふるさと 思へば今も
恋しやふるさと 思へば今も
かすかに ひびくよ やさしき母の
 ■みひざに眠りし むかしの歌の
●異名同曲: 月下懷ク(明治42) 鎌倉懐古(明治43)
針の手休めて 同じき月に
針の手休めて 同じき月に
この身や おぼさん 老いたる母は
 ■みそばにはべりて 糸くる姉と

照らすか月影 父ます塚を
照らすか月影 父ます塚を
思えば身にしむ おさなきなれが
 ■行く末いかにの いまはのみこと

打ちつれ 鳴きつれ 雁(かり)こそ渡れ
打ちつれ 鳴きつれ 雁(かり)こそ渡れ
いずこの山越え 里越え来しか
 ■はや影かすかに 月ただふけぬ

▼月に寄す(訳:吉塚勤治)
静かに空行く こよいの月に
思いもなごむと 一人ながむる
はるかにながゆく み空の旅路
  ■きよらにしたえど 我のかなしや
静かにさそう こよいの月に
やさしく抱かれ なぜに苦しき
青みしわがほお ながるる涙
  ■人にはつげずよ 胸のなやみよ


歌詞:08/03/13:midi:10/01/11-16/02/22/おけらの唱歌