死んだ女の子 【Cm】

作詞
作曲
ナジム・ヒクメット
木下 航二

とびらを叩くのはあたし
あなたの胸に響くでしょう
小さな声が聞こえるでしょう
■あたしの 姿は
■見えないの

あたしは何にもいらないの
誰にも抱いてもらえないの
紙切れのように燃えた子は
■美味しい お菓子も
■食べられない

十年前の夏の朝
あたしはヒロシマで死んだ
そのまま六つの女の子
■いつまで たっても
■六つなの

とびらを叩くのはあたし
みんなが笑って暮らせるよう
美味しいお菓子が食べられるよう
■署名を どうぞ
■してください

あたしの髪に火がついて
目と手が焼けてしまったの
あたしは冷たい灰になり
■風で 遠くへ
■飛び散った



新おけら歌集(00/03/31) / 楽譜:ビーさん(2004/09)

■作詞者は世界的に有名なトルコの詩人。1951年度国際平和文化賞を受賞。その詩集「牢獄のラッパ手」は日本でも翻訳され出版された。
■第一回原水爆禁止世界大会開催とともに、国際的に広がる核兵器反対、禁止を求める署名運動がとりくまれていく中で、トルコの詩人、ナジム・ヒクメットが書いた詩に作曲された歌。
 6歳で原爆で焼かれた少女がよびかける。そして最後は、どうぞ核兵器反対の署名を、と訴える。
 1902年生まれのナジム・ヒクメットはチリのパブロ・ネルーダ、フランスのルイ・アラゴンと共に優れた平和の詩人として知られ、1951年に国際文化賞受賞。原水爆禁止をうたう詩は他に合唱曲「雲に人間を殺させるな」などがある。
 作曲は「原爆を許すまじ」の作者、中央合唱団作曲班、日比谷高校教師の木下航二。楽譜はうたこえ運動創立50周年に発行された愛唱歌集「1000曲選」に収録。
No moer Hibakusha02(うた新/2004年)