サハリンの叙情【C】

詞曲

訳詞
コムソモリスク
合唱団
島村  喬




青い海面(うなも)を 真白い波が 砕け散る
サハリンの秋は 暮れて行く
海辺に立ちて歌う 清き乙女
【逃れ帰る よすがも無し】

■あぁ! 囚われたる 我が島サハリンよ
■白樺の葉よ 聞かせてよ胸を



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新おけら歌集(10/10/10-12/25)ロシアの詩 / 楽譜:ビーさん(10/12)
■サハリンの抒情
 棒太の宿命はこの歌曲の中にうたわれている。 かっては日本のものであり、つぎに千島と交換して露領になり、つぎは戦争で日本は再び自分の領土とした。歴吏は三転して、今度は日本が敗れ、ふたたびサハリンはソ連領となった。40年間きずいた一切のものを置いて日本人は枯れ葉のようにあわれな引き揚げをやった。まだその傷はいえていない。
 ところがこのコムソモォリスク合唱団の歌った歌曲「サハリンの抒情」はどうやら今度日本人が味合った哀しみと同じものを、かって味合った彼らの体験をとおして歌われている。1954年9月、この曲はソ連全土に中継放送されたはずである。
1960/01/28 百瀬三郎【島村喬】