郵便馬車の馭者だった頃 【F】

詞曲
訳詞
ロシア民謡
井上 頼豊

郵便馬車の馭者だった
俺は若くて 力持ち
■そこは 小さな村だった
■俺はあの娘に惚れていた

風が悲しく ほえていた
ふいに馬めが暴れだし
■怯えたように脇を見た
■俺には訳が解らない

娘に不幸が 見舞うなぞ
俺は夢にも知らなんだ
■馭者の稼業は 西東
■心はいつもあの娘

動悸が 激しく高まって
俺は見つめた雪の中
■暴れる馬から飛び降りた
■誰かが道に倒れてる

安らいのない日々だった
想いは深く 胸痛む
■ある日かしらが手紙を渡し
■「早く頼むぞ駅どめだ」

吹雪は渦巻きあれていた
俺は雪をばかき分けた
■血の気が失せて立ちすくみ
■寒さがシューバにしみた

馬はいななき 鞭がなる
疾風のように野を走る
■だけど胸はつぶれそう
■あの娘とこんなに遠くなる
皆の衆あの娘が死んでいた
茶色の瞳を閉じて
■酒をくれ早く酒を
■もうその先は話せない




新おけら歌集(03/03/09) / うたごえツアーin東京(03/05)
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