空しく老いぬ【Eb】

詞曲
作詩
スエーデン民謡
高野 辰之


日毎磯に 沖見る嫗(おみな)
波の彼方に 何をか恋うる
待てど待てど 帰らぬ我が背
船か破(や)れにし 梶をか絶えし
  ■ああ哀れや 背を待つ嫗(おみな)
  ■磯に年経て 空しく老いぬ

・嫗:お婆さん
・背:恋人





新おけら歌集(06/08−10/01)青年歌集4 / 楽譜:ビーさん(06/09)
■何で、この曲の題名が「空しく老いぬ」なんだべ。空しくちゅー言葉は、生きている人間の「全て」を否定する言葉です。「待てど待てど 帰らぬ我が背………」を、5年で一区切り、んじゃー10年で一区切り??? そったもんで無ーべぇー。この世で、たった一人を決めて、その人を待ち続ける人生が、「空しく老いぬ」の表現だと、「おめぇー、アホ!だよな。さっさと諦めて、別んとこさ嫁に行った方がいいべー」を如実に物語っている。
 高野斑山は、とても素晴らしい文学博士さまではあるのだが、「磯に年経て 空しく老いぬ」の表現は、「そんなん 分からんしー ナシテそこまで頑張るー???」の言葉が見え見えで、残念である。
 もっとも、この曲がこの題名以外だったら、これほど広まらなかったようにも思える。
2010/03/31/ bunbun