北国の少女【G】

詞曲
訳詞
ロシア歌曲
島村 喬


北の国を さまよいて
愛らしき乙女に 会えり
それは 吹雪の激しい
降誕祭の夜
■幸いは 我が胸をひたす
■若き日の喜びに
■幾たびか 涙流さん
雪晴れた 新しい年の朝(あした)
我 いつまでも君を ………(間奏2小節)
こころから愛す ………(間奏2小節)
………以下■部分に戻る………
●北の国の 雪のように
●清き恋の喜びに
●幾たびか 涙流さん


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新おけら歌集(10/10/10-12/25)ロシアの詩 / 楽譜:ビーさん(10/12)
■北国の少女
 カルミーチ・スヴィナーヤ ユーノシヤ・モスコーワヤ イ・ジェオシカ、セーヴェルナヤという 言葉がある。食事は豚肉で、青年はモスクワっ児、そして娘は北から、という意味である。
 この歌曲はシベリヤ以北の少女の美しさを放浪詩人の口から、詠嘆と情熱とをもってうたわれている。作曲したのは俺だとユダヤ人のドヴォニーシンという男が、私にイルクーツクのペレセルカでいった。無論彼から私はこの歌曲を教わったのだが、彼が作曲したとは信じていない。そんな才能のある男ではないし、単なる一介のトランペット吹きである。囚人の中には優れた作曲家がいる。そうした人の作曲をドヴォニーシンは自分のだといいふらしたと恩われるふしがある。歌詞は日本の感覚に合ううように訳した。そうしたら不思議に日本的味がする。

1960/01/28 百瀬三郎【島村喬】