坊がつる讃歌 【Em】

作詞
補作
作曲
神尾 明正
松本 征夫
竹山 仙史

人みな花に 酔うときも
残雪恋し 山に入り
■涙を流す 山男
■雪解ゆきげの水に春を知る

深山紅葉に 初時雨
暮雨滝(くらぞめたき)の 水音を
■佇み聞くは 山男
■もののあわれを 知る頃ぞ

みやまきりしま 咲き誇り
山紅に大船の
■峰を仰ぎて山男
■花の情けを知る者ぞ

町の乙女等 思いつつ
尾根の処女雪蹴立てつつ
■久住(くじゅう)に立つや山男
■浩然の気は 言いがたし

四面山なる坊がつる
夏はキャンプの火を囲み
■夜空を仰ぐ山男
■無我を悟るはこの時ぞ

白銀の峰 思いつつ
今宵湯宿に 身を寄せつ
■斗志に燃ゆる 山男
■夢に九重(くじゅう)の雪を蹴る

出湯の窓に 夜霧来て
せせらぎに寝る 山宿に
■一夜を憩う 山男
■星を仰ぎて 明日を待つ

三俣の尾根に 霧飛びて
平治(ひじ)に厚き 雲は来ぬ
■峰を仰ぎて 山男 
■今草原の 草に伏す

石楠花谷の 三俣みまた
花を散らしつ 篠(しの)分けて
■湯沢に下る 山男
■メランコリーを 知るや君




新おけら歌集(04/02/14) / うたごえツアーin秋田(04/01) / 楽譜:ビーさん(2004/09)
■広島高等師範の山岳部部歌が元歌。1952年に九州大学の学生だった作者達が大分県の九重町の九重連山に囲まれた坊がつるの山小屋で作った替え歌が山の仲間に広まったものです。
大阪のMiyakeさんからのメール便
2007年9月8日 12:05
 台風、大丈夫でしたか?
大阪の夏はまだまだ終わってないようです。連日暑い日が続いています。
 今、私の所属する合唱団の「うたごえ喫茶」用の歌集を整理していてついつい気になっていろいろ調べているところです。
「坊がつる讃歌」ですが、6番の「暮雨滝(くれあめたき)の」は(くれさめたき)ではないかといろいろ調べてみました。
 結果、暮雨の滝(くらぞめの滝)という名前だそうなので(くらぞめたき)が正しいのではないかと思います。
bunbunのお礼!
2007年9月12日 23:30
 こんばんは
 メールありがとうございます。日々お勉強のMiyakeさんでしょうか。オラは、すっかり時間の無駄遣いが身に付いたようで、困っています。このごろは、今日出来ることは明日もできる!ってな感じです。(>_<)
 坊がつる讃歌………ありがとうございました。コメント付きで治しておくことにいたします。
■♪〜人みな花に酔う時も…。歌手・芹洋子が1978年NHK「みんなのうた」、同年紅白歌合戦で紹介し、大ヒットとなった歌。元々は1940年に作られた広島高等師範(現広島大学教育学部)山岳部歌「山男の歌」であり、鳥取県の大山あたりをイメージし山の四季の情景が描かれたという。
 坊がつるとは、大分県の九重連山に囲まれた高層湿原。戦後の1952年、松本征夫ら九州大学の学生らが坊がつるの小屋番を務めた折、悪天候続きの退屈しのぎに、広島高等師範の学生から教わった歌をべースに、九重連山を歌い込む替歌を作った。やがて九州の山岳愛好者の間で歌われるようになり、1977年、野外コンサートで阿蘇山麓を訪ねた芹洋子が宿舎に遊びに来た若者たちに教わり、全国的に広まるキッカケとなった。
うた新「歌の小箱」145(**/**/**)