ブンガワン ソロ【G】
BENGAWAN SOLO

詞曲
訳詞
マルトハルトノ
津川 主一


変わらぬは ソロの流れ
いわれを秘めて 今日も流れる
  乾燥期(かれどき)は 水は乾けど
  雨期は豊かに あふれ流れる
緑の深山(みやま)に 囲まれた水上(みなかみ)
流れて終(つ)いには 海にそそぐ

過ぎし日を 語るように
商いの舟 今日も漕ぎ行く




新おけら歌集(06/06/06) / 楽譜:ビーさん(06/09)

■ この曲を知っている人は意外に多い。bunbunは、ズーッとインドネシア民謡だと思っていた。この曲を日本全国にばらまいたのは、1951年の作品である市川崑監督・池部良主演の映画「ブンガワンソロ」ということである。スト−リ−は、1945年の終戦直前、ジャワのある村落に迷い込んでマラリアに苦しむ脱走兵と村娘の悲恋を描いたものらしいが、bunbunは見た記憶がない。

 ともしびの歌集に「G・マルトハルトノ」とあったので、少々調べてみた。Gはグサンのイニシャル。2004年11月の時点では元気に活躍されている方のようである。ソロとう場所にお住まい。また、ソロ川のほとりにグサン公園があって、ここにグサンの胸像が置かれているということである。以下は「2004年11月4日じゃかるた新聞掲載」記事から引用したものです。
●グサン・マルトハルトノ
 1917年10月1日、中部ジャワ州ソロ(スラカルタ)生まれ。演劇や歌を披露する楽団に参加し、第2次大戦中は日本軍の慰問団としてジャワ、スマトラ島各地で歌う。80年に初来日、友好団体などの招待でこれまで5回訪日し、東京、横浜、大阪などで公演している
 ブンガワン・ソロ(1940年の作品)は第二次世界大戦中、ジャワに侵攻した日本兵の心をとらえた。戦後に松田トシが日本語詞をつけて録音し、日本で最もよく知られる東南アジアの流行歌となり、オランダ、シンガポール、マレーシア、中国など各国で歌われた。
 クロンチョンは、スカルノ初代大統領が地方の民謡をクロンチョンにアレンジするなど、ナショナリズムを高揚させる国民音楽として奨励。流行歌から学校で学ぶ「唱歌」となったが、クロンチョンを代表するヒット曲であるブンガワン・ソロは、ジャズやディスコ風にアレンジされるなどして、歌い継がれている。
●クロンチョン(keroncong)
 この記事の中に「クロンチョン」という言葉が出てきたので、これも調べてみた。いあやはや、うたごえの世界は懐が深い……… (>_<)

 この曲(ブンガワン・ソロ)は、インドネシア独立から今日まで、国民音楽として支持されてきた「クロンチョン(keroncong)」というものに分類され、第二次世界大戦中、日本の軍人たちにも愛されたポピュラー音楽なのだそーである。
 クロンチョンはゆったりとしたボーカルにのる細かいビートが特徴的で、その歴史は古く、16世紀にポルトガル人がもたらした音楽にさかのぼるとか………。この音楽は当初からアフリカ音楽の色が強かったらしいが、そのうえにさらに地元の民族音楽が合わさり、第2次世界大戦後にはブルースやタンゴの影響も加わって不思議な魅力を発するようになったが、最近は若い人々に敬遠されつつあると聞いた。

 「クロンチョン」とは金属などを鳴らすときの音のことで、伴奏の小型4弦ギターの名でもある。また、空がへって腹が鳴る音も「クロンチョン」というらしい。クロンチョンはウクレレにも似た「チュック」と「チャック」というの2種類の楽器の音の掛け合いを筆頭に、バイオリン、フルート、チェロ、ギター、コントラバスなどと共に奏でられる。