俺達の恋 【G】

作詞
作曲
朝日ジャコーラス
長谷 治


なつの夕陽は 【夕陽は】 
海を照らして赤く 【赤く】
恋人の瞳は 輝く
貧しい暮らしに 負けないで
慈しみ育てた 俺達の恋
  ■平和な平和な 瀬戸の海辺よ
  ■更に赤く燃え上がれ
  ■愛し合う二人の 喜びのように


 


新おけら歌集(05/05/23) 歌集いぶき/ 楽譜:ビーさん(2005/06)

創作合唱劇「俺達の職場」の紹介
■この「俺達の恋」は、腰痛症と闘う音楽劇『創作合唱劇「俺たちの職場から」』の曲一つですが、以下は、合唱劇の台本の一部(この曲が出てくる前後)です。
by lunatyさん
小林:毎日毎夜の疲れが重なるものだから
   知らず知らずのうちに、俺らの身体が病魔に冒されていた
   二十歳代のまだ若いこの身体が
   ぐっと力をこめて
      鉛版を高々と差し上げてみたい
   顔を赤く染めて
      思い切りリフト車を押しまくってみたい
 だのに・・・・・・
   作業開始のブザーの音に、思わず腰に手を当てるなんて
   病魔が俺らの幸福を奪う  
   枯れ木が風雨にさらされて、ボロボロに倒れていくように
   俺らもやがて倒れてしまうのではないだろうか
   あの枯れ木のように、倒れてしまうのを
   手をこまねいて、待っているしかないのだろうか
   俺らはまだまだ生きたい
   ぐっと力をこめて
      鉛版を高々と差し上げてみたい
ナレーター:[患者日記を朗読]
 “八月十三日。
  入院してから5日たった。今日は昼から、ミツちゃんが見舞にきた。
  いつも俺の身体の事を、一緒に心配してくれて嬉しいけど、俺の腰のこと
  を考えると、かえって苦しくてしかたがない、一年前、ミツちゃんや仲間
  と小豆島へ行って思い切り遊んだことを思い出す・・・・・・ ”

  [舞台、溶暗、小林にスポット当たったまま、ナレーターにかぶさって
   合唱始まる]

―俺達の恋―
  夏の夕日は、海を照らして赤く
  恋人のひとみは輝く
  貧しいくらしに負けないで、いつくしみ育てた俺達の恋
  平和な平和な瀬戸の海辺よ
  さらに赤くもえ上れ
  愛し合う二人の
  喜こびのように  [「愛しあう」からハミングで繰返し]
小林:エイ、クソ!
   なんでこんな腰になったんや、一人で何もできない腰に、なんでなったんや。

―俺の身体を返してくれ―
  去年の夏
  君と二人で砂浜を力いっぱいかけたのに
  今は冷たいベッドにたたきつけられ
  ただ想い出を追うだけか
  二人でみた赤い夕陽は
  俺れにはかえってこない
  かえしてくれ かえしてくれ
  真っ黒に日焼けした俺らの身体を
  若い俺らの身体を
       かえしてくれ!   
  [暗転]  
ナレーター:[ナレーターにスポット][患者日記朗読]
 “まだここに来てから一週間というのに、もう一ヶ月も経ったような気持ちだ
  今日、午後からいよいよ手術
  手術が始まるまでの数分間・・・・・・「逃げて帰りたい」「激しい痛みや足の
  痺れはほんまに治るやろうか。もし手術が失敗して半身不随になったら・・・」
  手術が始まる。上から下へ、メスがジジーと音を共に移動した。
  「ウムン・・・」露出している軟骨をケズリ取る手術、コーン、コーン、音が
  頭の芯までこたえる。背中全体が痛む、
  「俺をケズルのは、ヤメテクレ・・・・・・」 ”
 [暗転] 
………………以下省略………………