森山港の大漁(柴田 スエ)

 私が若かった頃、森山(岩崎村)の港はイワシが大にぎわ漁で、いつも浜は大変賑っていました。

 晩になると、茶エ門館の上に明りが燈り、港には能代(市)へ行く船が出入し、陸も馬車が行き交い、森山は大漁で栄えました。各地から雇い人夫もた<さんやってきました。船が港から出たかと思うと、イワシをいっぱい積んで戻ってきました。

 浜では大きな鍋でイワシを煮て、根滝川のほうまでムシロを敷き干しました。また乾燥したイワシのカスは、カマス袋に入れて町へ送りました。
 サザエ、アワビ、シウリもたくさん取れました。私達でも収穫できるので、貝を車につんで売りに行ったものです。

 むらは魚の臭いがしたけれど、カモメの群が森山の空いっぱいに飛んでいた姿が、今でも思い出されます。


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