翌朝、よく眠ったせいか疲れはない。bunママも元気そうである。昨夜無理を言って、朝食を作ってもらった。話し好きでとても気さくなおかみさんであった。今日は帰るだけなので、時間はタップリ、予定は当然ない!
おかみさんに、名所情報をたずねた結果、なかなか行けそうもない「子安峡」を本日第一番の訪問地とした。 |
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ナビは遠回りを指定し気味なので、おかみさんから地図をgetし、bunママをナビゲーターに任命し、出発だ。 地図ではたいしたことは無いと思っていたが、これまた、結構迷いそうな感じである。まずは川原毛地獄に向かう。
ここは、オラホの恐山・富山県(越中)立山と並ぶ日本三大霊地の一つなのだそーです。が、そこに至る道路の狭いこと曲がりくねっていること………。
いやいや、オラホ(深浦)から来てそー言うか???とおっしゃりたいのでしょうが、まぁー、約一ケ所(至:長慶平)くらいです。こんなに延々とは続かない。途中に泥湯温泉があって、湯気で道路が見えなくなるし………。
そこから、またまた道路が続くという、まぁー日本三大霊地だから、しょうがないか。 |
ここは、とてつもなく殺風景。殺風景という言葉は川原毛地獄のためにあるのかな?と思うくらいに殺風景であった。訪れる車も人も数える程であった。まぁー、尻尾を巻いて、とっとと帰ってきた。
恐山も殺風景と言えばそーかもしれないが、お寺もあり、宿坊もあり、いたこもいるし、お土産売り場も、湯治場もあり、それなりににぎやかだし、そこに至る道路も、大型バスが楽々通れる。まぁー、どっちが霊場と言われれば、何とも言えないが………。
泥湯のものすごい湯煙を通り過ぎて大噴湯に向かう。ここへの道もかなりなものがあった。道の駅らしき建物があり、目の前にデッカイ看板がたっていた。
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ぺーじとっぷ |
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ユックリと階段を下る。これがまた長い。下の大噴湯まで、どれくらいの高低差があるのか、折れ曲がりつつの長い長い階段が続いた。川まではほとんど直角に切り立った断崖絶壁である。
大噴湯は、下って遊歩道を、しばらくブラブラ行った場所にあった。遠くからは湯煙が立ち上って、のどかだなぁーという印象であるが、近づくに連れて轟音というか、湯気(いや、水蒸気ですね!)の勢いというか、大噴湯の向こう側の道は全く見えない。
真横にすごい勢いで水蒸気が吹き出しているので、そのまま進めるのか?とかなり心配した程である。
毎秒、これだけの水蒸気が吹き出しても枯渇しない。これまで、どれ程の量を吹き出しているのだろうか??? |
地球のマグマの営みというか、自然の輪廻に脱帽である。いつもなら貯まった水(お湯?)に手を漬けるのだが、ここでは止めといた。火傷するのは目に見えている。
その場を離れて、またブラブラと歩く。岩に触る熱い。どーやってここに辿り着いたか分からないが、ツチガエルが一匹仰向けにひっくり返っていた。大分上の方には植物が生えてるので、熱はそれほどでもないのだろう。
さて、ここからまたまた階段が続く。今度は昇りだからかなりきつい。途中で休んでいると、後ろから大学生らしき若者が三・四人。「んじゃー、競争しようぜぃ!」と目の前を走って昇っていった。いやはや、若いってーのは大したもんです。
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ようよう昇りきって、お土産店の前。ブラブラと歩いて右手に大きな橋があったので、覗き見すると、大噴湯が見えた。というか湯煙が見えた。かなり高い。写真と撮るのも、少々ビビリながらである。階段が長いのもうなづける。休憩所で少々休んで、稲庭に向かうことにした。
この398号線を反対に走ると栗駒山にたどり着く。秋田県と岩手県と宮城県との県境に位置する山だ。1回チャレンジしたが、雨と雲で断念した思い出がある。オラは花の写真で山に行くので、頂上を極めることにはほとんど興味がない。花のついでに山頂がある登山である。だだっ広い世界で、あちこち眺めるのが好きなだけである。オラが登っていた頃は、オラくらいの年かっこうの人をほとんど見かけなかった。というより、山登りではそんなに人に会うことはなかった。
が、この頃は学校のワラハンドみたいに集団で、おんなじ格好をして、オラとおんなじ年格好のご一行様が多く、にぎやかでうるさく、かつのろいので、この頃は敬遠して登っていない。 |
ぺーじとっぷ |
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おっとっと、話がそれてしまった。稲庭だ。ここが、かの有名な「稲庭うどん」の産地だ。とにかく本場のうどんを本場の味付けで、一回食べてみないと………ということで寄ってみた。
昼時ということあってか、店はかなり混んでいた。店構えも老舗らしくし、中もそれなりに凝っている。 お味の方も、稲庭うどんは、こーやって食うんだよ!という見本みたいな、結構な、上品なうどんセットであった。
稲庭うどんからしばらく行くと、川連(かわづら)だ。ここは漆器や仏壇で有名な場所である。まっすぐ秋田に向けて出発進行の予定であったが、わざわざ来ることは決してないだろうから、寄り道をして行くことにした。 |
お仏壇にはあまり興味がないし、川連漆器資料館に向かうことにした。が、なかなか難しい場所にあった。たまたまあった仏壇店の方に聞いて、ようやくたどり着いた。お客はゼロ。見た感じ、公民館に付帯して建てられた感じの資料館である。
中は、歴史的な展示から、川連こけし、そして川連漆器が並べられていた。弘前にも津軽塗りというのがあるが、塗って削って塗って削ってを繰り返し、それが何とも言えない模様を描く塗り物である。オラは余り漆器に興味はない(簡単に言うとどれがすごい!のか、分からん人間)が、そんなオラでも感心してしまった。一個のお椀が出来上がるまでの時間と、人のかかわりがすごい! 一個の値段は信じられない程高価だが、それだけの手間がかかっているのだから、当たり前なのだろう。
川連こけしもちょっと変わっている。こけしというのは、首と胴体が別々で、回すとキュッ!キュッ!と鳴るもんだと思っていたが、ここのこけしは、一本の木で作られていて、回せない。だから鳴らない。まぁー、収集家が見ると、絵付けなど、いろいろ興味のあるところなのだろうが………。可愛いお顔が印象的であった。
最後の出口の所に、箸置きが置いてあった。お持ち帰り無料とあったので、お土産用に何個かいただいてきた。訪問客が少ない。一時間程いたが、オラ達だけだった。稲庭うどんと連携して、売り出したり、集客するのも一つの手かもしれない。 |