マリーのきてん(G)
大正少年唱歌7(大正13)

作詞
作曲
葛原しげる
小松 耕輔


敵に追われた 自國の兵士
隠してやるにも 戸棚が無くて
困り果てたる マリーの機転
「しばらく つんぼのおばあ様」
頭巾を被せ 着物を着せて
■肩かけ掛けさせ 前垂させて

敵は四・五人 どやどや入り
「この家に兵士を 隠しただらう」
「いいえ いいえ」と マリーの返事
「確かに來た筈 それ探せ」
あちらこちらを 探して見ても
■兵士はゐないで ばあ様一人

「ばあ様お前は 知ってるだらう」
「ハイハイ 今日も良いお天気で」
「ばあ様つんぼだ お氣の毒」
敵兵笑って 出て行けば
命拾った 兵士も笑顔
■ばあ様 マリーも 互いに笑顔

頭巾 肩掛 前垂 着物
手早く脱ぎ捨て 自國の兵士
ばあ様 マリーにお礼をいって
本隊尋ねて 急ぎ行く
マリーの機転は 兵士の命
■助けた救った マリーの機転


歌詞:18/11/25/midi:18/12/24/おけらの唱歌