鹿の水かゞみ(C)
大正少年唱歌5(大正8)

作詞
作曲
葛原しげる
梁田 貞

山の奥から 水飲みに
鹿が 谷へと出て來たが
たまたま 自分の影をながめ
綺麗な角だと 見とれてゐる
■きれい きれい
■うれし うれし

鹿は見る間に 逃げ延びて
森の木蔭に 息つけば
又もや きざす 自慢心
よろこび誇る 足の早さ
■みごと みごと
■うれし うれし

犬は見るより 喜んで
鹿を目がけて 吠えつける
あはてゝ逃げる 姿をかし
されども 流石に足の早さ
■はやい はやい
■うれし うれし
犬も間もなく 嗅ぎ出せば
鹿が逃げ出す その時に
自慢の角は 早も枝に
自慢の四つ足 早も犬に
■あはれ あはれ
■うれし うれし


歌詞:11/12/08/midi:11/12/12/おけらの唱歌