敵は幾万(A)
明治24年

作詞
作曲
山田美妙斎
小山作之助

敵は幾万ありとても
すべて烏合(うごう)の勢なるぞ
烏合の勢にあらずとも
味方に正しき道理あり
邪はそれ正に勝ちがたく
(ちょく)は曲(きょく)にぞ勝栗の
堅き心の一徹(いってつ)
石に矢の立つためしあり
石に立つ矢のためしあり
■などて恐るる事やある
■などてたゆとう事やある

破れて逃ぐるは国の耻
進みて死ぬるは身の誉れ
瓦となりて残るより
玉となりつつ砕けよや
畳の上にて死ぬことは
武士の為すべき道ならず
(むくろ)を馬蹄にかけられつ
身を野晒(のざらし)になしてこそ
世に武士(もののふ)の義といわめ
■などて恐るる事やある
■などてたゆとう事やある

風に閃(ひらめ)く連隊旗
記紋(しるし)は昇る朝日子よ
旗は飛びくる弾丸に
破るることこそ誉れなれ
身は日の本の兵士(つわもの)
旗にな愧(は)じそ進めよや
(たお)るるまでも進めよや
裂かるるまでも進めよや
旗にな愧(は)じそ耻(は)じなせそ
■などて恐るる事やある
■などてたゆとう事やある


歌詞:10/07/07/midi: