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敵は幾万ありとても
すべて烏合(うごう)の勢なるぞ
烏合の勢にあらずとも
味方に正しき道理あり
邪はそれ正に勝ちがたく
直(ちょく)は曲(きょく)にぞ勝栗の
堅き心の一徹(いってつ)は
石に矢の立つためしあり
石に立つ矢のためしあり
■などて恐るる事やある
■などてたゆとう事やある
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3 |
破れて逃ぐるは国の耻
進みて死ぬるは身の誉れ
瓦となりて残るより
玉となりつつ砕けよや
畳の上にて死ぬことは
武士の為すべき道ならず
骸(むくろ)を馬蹄にかけられつ
身を野晒(のざらし)になしてこそ
世に武士(もののふ)の義といわめ
■などて恐るる事やある
■などてたゆとう事やある
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