戦陣訓の歌(A)
昭和16年

作詞
作曲
梅木三郎
須磨洋朔

日本男児と 生まれ来て
戦さの場(にわ)に 立つからは
名をこそ惜しめ 武士(つわもの)
  ■散るべき時に 清く散り
  ■御国(みくに)に薫れ桜花

情けに厚き 丈夫(ますらお)
正しき剣(つるぎ) とる時は
千万人も 辞するなし
  ■信ずる者は 常に勝ち
  ■皇師(こうし)に 向かう敵あらじ

五条の訓(おしえ) かしこみて
戦野に屍(しかばね) さらすこそ
武人(ぶじん)の覚悟 昔より
  ■一髪(いっぱつ) 土に残さずも
  ■誉れになんの 悔(くい)やある

山ぬく威武(いぶゐ)も 驕(おご)るなく
海をも出ずる 陣をもち
つらぬく大義 三千年
  ■大和心の ひと筋は
  ■これこそ軍の 大精神


歌詞:10/07/21/midi:
■1941(昭和16)年1月、全軍の将兵のための道徳書として「戦陣訓」が、陸軍大臣東条英機(東条内閣)の名で出された訓令(陸訓一号)。
 背景には、当時の中国戦線では戦況が膠着状態に入ったことにより、兵士の士気は落ち、放火、略奪、婦女暴行といった不祥事が度重なるようになっていたため、軍紀建て直しの必要性を感じた陸軍が編纂したもの。