日本陸軍【A】
明治37年

作詞
作曲
大和田建樹
深沢登代吉

【出陣】
天に代りて不義を討つ
忠勇無双の我兵は
歓呼の声に送られて
今ぞ出で立つ父母の国
勝たずば生きて還らじと
■誓ふ心の勇ましさ

【騎兵】
撃たれて逃げゆく八方の
敵を追ひ伏せ追散らし
全軍残らず撃ち破る
騎兵の任務重ければ
我が乗る馬を子の如く
■いたはる人もあるぞかし

【斥候】
或は草に伏し隠れ
或は水に飛び入りて
万死恐れず敵情を
視察し帰る斥候兵
肩に懸かれる一軍の
■安危は如何に重からん

【輜重兵】
砲工歩騎の兵強く
連戦連捷せしことは
百難冒して輸送する
兵糧輜重のたまものぞ
忘るな一日遅れなば
■一日堪ゆたふ兵力を

【工兵】
道なき方に道を付け
敵の鉄道撃ち毀ち
雨と散り来る弾丸を
身にあびながら橋かけて
我が軍わたす工兵の
■功労何にか譬ふべき

【衛生兵】
戦地に名誉の負傷して
収容せらるる将卒の
命と頼むは衛生隊
ひとり味方の兵のみか
敵をも隔てぬ同仁の
■慈けよ思へば君の恩

【砲兵】
鍬とる工兵助けつつ
銃とる歩兵助けつつ
敵を沈黙せしめたる
我軍隊の砲弾は
放つに中らぬ方もなく
■其声天地に轟けり

【凱旋】
内には至仁の君いまし
外には忠武の兵ありて
我手に握りし戦捷の
誉は正義の凱歌ぞ
謝せよ国民大呼して
■我が陸軍の勲功を

【歩兵】
一斉射撃の銃先に
敵の気力をひるませて
鉄条網も物かはと
踊り越えたる塁上に
立てし誉の日章旗
■皆我歩兵の働きぞ
10 【平和】
戦雲東に治まりて
昇る朝日と諸共に
輝く仁義の名も高く
知らるる亜細亜の日の出国
光目出度仰がるる
■時こそ来ぬれいざ励め


歌詞:10/07/07/midi:
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