1 |
過ぎし日露の 戦いに
勇士の骨を うづめたる
忠霊塔を あおぎ見よ
赤き血潮に 色そめし
夕日をあびて 空たかく
■千里曠野に そびえたり
|
4 |
戦いやんで 陣営の
かがやきさへる 星の下
黄色い泥水 くみとって
かしぐ飯かうに 立つ湯気の
ぬくみに探る はだ守り
■故郷いかにと 語り合ふ
|
2 |
酷寒 零下三十度
銃も剣も 砲身も
こまのひづめも 凍るとき
すはや近づく 敵の影
防寒服が 重いぞと
■互いに顔を 見合わせる
|
5 |
面影さらぬ 戦友の
遺髪の前に いまひらく
慰問袋の キャラメルを
ささげる心 きみ知るや
背嚢枕に よもすがら
■ねむれぬ 朝の大吹雪
|
3 |
しっかりかぶる 鉄かぶと
たちまち作る 散兵壕
わが聯隊旗 ひらひらと
見あげる空に 日の丸の
銀翼光る 爆撃機
■弾に舞い立つ 伝書鳩 |
6 |
東洋平和の ためならば
我らがいのち 捨つるとも
なにか惜しまん 日本の
生命線は ここにあり
九千万の はらからと
■ともに守らん 満州を |