日の丸行進曲(A)
東京日日新聞公募/昭和13年

作詞
作曲
有本 憲次
細川 武夫

母の背中にちさい手で
振ったあの日の日の丸の
遠いほのかな思い出が
胸に燃え立つ愛国の
■血潮の中にまだ残る

去年の秋よ強者(つわもの)
召出(めしい)だされて日の丸を
敵の城頭(じょうとう)高々と
一番乗りにうち立てた
■手柄はためく勝ちいくさ

梅に桜にまた菊に
いつも掲げた日の丸の
光仰いだ故郷(くに)の家
忠と孝とをその門で
■誓って伸びた健男児

永久(とわ)に栄える日本の
国の章(しるし)の日の丸が
光そそげば果てもない
地球の上に朝が来る
■平和かがやく朝がくる

ひとりの姉が嫁ぐ宵
買ったばかりの日の丸を
運ぶ箪笥の抽斗へ
母が納めた感激を
■今も思えば目がうるむ


歌詞:10/07/02/midi: