月下の陣(A)
明治26年

作詞
作曲
永井建子

宵のかがり火かげうせて
木枯らしふくや霜白く
夜は更け沈む広野原
駒も蹄をくつろげつ
音なく冴ゆる冬の月
楯をしとねのもののふは
■明日をも知らで草枕
■夢はいづこをめぐるらん

国を思ふの真心は
家をばいかで忘るべき
ただ身ひとつをなき数に
入りにし山の月影を
水にむすびて明日はまた
刀の目釘つづくまで
■腕によりをば懸け襷
■華々しくぞ戦はん

昼の戦ひはげしさに
あたるを得手と切りまくり
思ふがままの手柄して
今宵はここに宿り木の
身はまだ解かぬ鎧下
上ゆく雁に夢やぶれ
■そぞろに想ふふるさとの
■雲井遥かにかかる月


歌詞:10/07/07/midi: