月下の吟詠(A)
昭和13年

作詞
作曲
佐藤惣之助
細川 潤一


戦ひ止んで 長城遥か
月は輝く 穂草はなびく
露営のランプも いつしか消えて
  ■軍馬の寝息 もの幽か

戦友も寝たか 草木も寝たか
歩哨ばかりの 静寂天地
思へば胸も いつしか迫り
  ■大喝一声 吟ずるは

霜は軍営に満ちて 秋気清し
数行の過雁 月三更
越山あはせ得たり 能洲の景
  ■さもあらばあれ 家郷の遠征を思ふ

ああこの天地 この山上に
明日は屍を 晒そとままよ
魂魄永く 武勲をとどめ
  ■神州男児の 名を挙げむ


歌詞:10/07/07/midi: