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東部欧州・中央亞細亞
支那の全土も 高麗國も
悉と併せて 蒙古の軍勢
■野を焼き 山焼く
■炎とすさまじ
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６ |
僅か二艘の 船漕出でて
敵を焼討つ 大矢野あれば
大船目がけて 倒しゝ帆柱
■攀（よ）じつゝ 切入る
■河野の黨あり
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| ２ |
隅に小さき 島國日本
命を奉ぜず 刃向ふのみか
諜畫の使を 斬ること二（ふた）度
■その罪 たゞせと
■のゝしる忽必烈（くびらい）
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７ |
さても七月三十日（みそか）の夜より
神の怒りの 烈（はげ）しき嵐
二日に渡りて 吹荒れ吹荒れ
■砕けて 跡なし
■敵國船隊
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| ３ |
あゝ新院 御國に代えて
この身召させと 祈らせ給ひ
幕府は石もて 築地を築かせ
■鎮西将士に
■一致を令せり
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８ |
難を遁（のが）れし 賊等を攻めて
肥前鷹島 七日の軍（いくさ）
敵は盡きたり 勝鬨揚れり
■元兵亡ぶる 十萬七千
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| ４ |
海を蔽ひて 元軍來る
記せよ この年弘安四年
寄せたる兵船 四千に餘りて
■毒矢は 雨なし
■鐵砲 地を揺る
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９ |
語り継ぎ行け 言継ぎ行けや
神の御陵威を 祖先の功を
いつの代如何なる國難ありとも
■祖先に 劣らず
■血をもて 攘（はら）へや
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| ５ |
汝知らずや 神國日本
民は皆がら 帝の御楯
今こそ死なめと九國武者ばら
■擧（こぞ）りて 進めり
■北濱 目ざして |
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