海邊の歌(D)
明治唱歌第四集/明治22年12月

作詞
作曲
大和田建樹
小原甲三郎


をどれ波 自然の鼓(つゞみ) うちつれて
つかれぬ拍子 ふみつれて 
いざ飛び越えよ わが上を
  ■浮くも沈むも たゞ汝(なれ)

うてよ波 打ちて砕けて 巻きかえる
ちからは我を はやとほく
すはすは来るぞ また一つ
  ■負けじ潮(しほ)に 身を寄せて

かへれ波 人影もなき 空(そら)の海
あらい果てては 又磯に
おつる雷 散るあられ
  ■波か我が身か 神の手か

よせよ波 寄せ来る雲の 遠山は
かしらに裂けて 吠ゆる聲
あはや呑まれて 一口に
  ■いるか白蛇の 腹のうち

いつまでも 汝(な)がふところに 身を寄せん
あすも楽しく まてよ波
昨日の恐れ けふの愛
  ■それも一つの 汝(なんじ)が心


歌詞:08/07/13/midi=09/01/25